太陽熱エネルギーを最長18年も貯蔵できるという画期的な技術が開発されたとのこと。スウェーデンのチャルマース工科大学が、太陽光を吸収し、触媒により熱エネルギーを放出する太陽熱燃料と、これを活用した太陽熱エネルギー貯蔵システムを開発した。原理はこうだ。炭素、水素、窒素からなる太陽熱燃料ノルボルナジエン誘導体に太陽光を当てると太陽熱燃料物質は異性体に変化し、太陽光から得たエネルギーを長期間にわたって安定的に保持する。エネルギーが必要になったら、コバルトフタロシアニンを触媒として、この異性体を反応させると、温度が63.4度上昇して元の分子に戻る仕組みとのこと。この熱は暖房などに活用出来、元に戻った分子はリサイクルが可能。廃棄物を一切排出せず、環境にやさしい循環型エネルギーシステムと言えそうだ。太陽光はクリーンだが、天候や季節に影響を受け易い。その欠点を補完する優れた発想と技術だと思う。
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