トランプが「次は火星だ」と言っていたが、今や世界の注目は「火星ではなく月」に置き換わったようだ。宇宙開発の動機が、科学的な興味から、実利的な目的にシフトしているためらしい。80カ国以上から6500人が参加した国際宇宙会議で中心の話題になったのは「火星」ではなく「月資源探査」と「月開発」だったとのこと。その要因はたった一つの発見。月に水が存在するという事実だ。アポロ以来、月面の詳細な地図を作った「かぐや」が月探査の幕開けを飾った。世界で初めて地球重力圏外にある天体の固体表面に着陸してサンプルを持ち帰った「はやぶさ」も、宇宙技術の最先端を走っている。まさに宇宙開発は日本を中心に回っているとも言えそうだ。素晴らしいことだが、そこで疑問が湧いた。月の水の存在が、何故火星から月にパラダイムシフトさせたのだろうかと。月にある水は飲み水ではなく燃料として価値があるためだという。宇宙では、飲み水はリサイクルされる。必要な分だけ持っていけば事足りる。でも燃料は使えば尽きてしまう。予め復路分を持っていくのは重荷だ。でも、月の水を電気分解すれば、燃料としての水素が得られる。復路の燃料だけではなく、月面でのエネルギーの元になる。そう言われると「月にある水」の発見は、時代を変える一大ページェントだ。知らなかった!
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