山岳遭難事故が毎年のように増えている。2017年の山岳遭難者数は3111人、死者・行方不明者数は354人と多い。スマホが普及し位置情報が容易に分かる時代になったのに減ることはない。山のリスクをITで減らそうとする取り組みが進んでいるようだ。登山計画書を電子化し情報を共有するウェブサイト「コンパス」がある。かなり有効だが、スマホと交信出来なければ有用ではない。ところが、富山県立大学がスマホが通じない山岳地帯で登山者と文字情報を交換し位置も確認出来るシステムを開発しているとのこと。機器はスマホ並みの大きさだが、山間部でも遠くに届きやすい電波帯域を使用したのが特長だ。スマホが通じない谷間や山の陰で通信ができ、送信相手の位置情報も確認出来るという。課題は検知器の電源確保。山小屋が営業していない冬期に安定的に発電できる仕組みが必要とのこと。現在、無人基地局の開発を始めていて、来年度以降の実用化を目指すという。全国の山小屋に簡素な無人基地局が出来れば、山岳遭難事故は大幅に減りそうだ。頼むぞ!富山県立大学。
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