もみじ狩りの季節になった。塩原温泉へ1泊旅行を楽しむことにした。今日は、宇都宮でレンタカーを借りて、日光杉並木街道を経由して日塩もみじラインを抜けて塩原に行くことにした。日光の杉並木を初めて間近で見た。樹齢400年を超える1万本もの大木が道の両側にそびえ立ち街道は昔のままの未舗装で車の乗り入れは禁止されているものと思っていた。ところが、杉並木は分断され残っている場所は僅かだ。しかも、手入れも然程されてはいない。無残と言うべき観光名所だった。一刻も早い保存活動が望まれる。途中で東武ワールドスクウェアに寄った。世界の有名な建築物や遺跡などを25分の1の縮尺で再現した世界建築博物館ともいえるテーマパークだ。でも、内心は子供騙しのミニチュアだと馬鹿にしていた。まず現代日本ゾーンがありアメリカゾーンへと続く。旧帝国ホテルのミニチュアを見ながら、犬山へ行ったとき明治村の本物を見るべきだったと後悔した。ミニチュアはあくまでミニチュアだ。だが、アメリカゾーンでエンパイア・ステート・ビルを見たとき、数十年前にこのビルに入ったときの記憶が蘇ってきた。外観とは違い内部が薄暗く部屋の出入りには必ず施錠をするあの思い出だ。気持ちがタイムスリップした。同時に自分の体も25分の1に縮尺されたような気分になった。それ以降、エジプト、ヨーロッパ、アジアゾーンでは見る目が25分の1の視線に変わっていた。小さな建物の中に小さな自分がいるのを空から見ている神様のような不思議な感覚に襲われた。
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