東京都が老朽化マンションの建て替えを促進するため、容積率を緩和する制度を来年度に創設するとのニュース。自分がマンション管理士の資格を取ったのが13年前の2005年のこと。当時はまだマンション管理士の存在自体があまり認知されていなかった。マンション管理相談会にも何度か参加して、マンション住民の悩み事を聴いたことがある。当時から大きな問題はマンションの老朽化だった。容積率が緩和出来れば、増築部分を売って建て替え費用が捻出出来ることは分かっていた。しかし、法規改正の壁は厚かった。住民に負担の無い解決法は見つからなかった。マンション管理士会の幹部とマンション管理士の在り方について議論したことがある。幹部は専門学校の講師やマンションの顧問に滑り込ませることに重点を置いていた。一方自分は、マンション住民の悩みを解決するため、行政に働きかけ法改正を目指すべきだと主張した。その具体策の一つが容積率の緩和だった。でも無力なため断念した。あれから13年が過ぎた。容積率が緩和して老朽化マンションに救いの手が差し伸べられるのはとても良い事だと思う。一方で、容積率を制限する要因は何だろうかとも思う。単にお上の匙加減一つで決まってしまう特権なのかと思うと、やたらと腹が立ってくるのも事実だ。
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