猛暑が世界中を襲っている。中部地方では連日39度以上が続いている。オランダでは、高速道路のアスファルトが溶け出し、フランスでは放流する冷却排水が高温になるため原子炉が停止された。米国では山火事が鎮火する気配を見せない。その反動で、猛暑に悪乗りしてつけ刃的な対策案が噴出している。日本では東京五輪の酷暑対策が検討されているが、何とサマータイムの導入を言い出した。数か月間だけ2時間繰り上げる方向で検討に入ったとのこと。サマータイム導入のメリットは省エネ効果のほか、余暇の充実、健康増進、観光振興、犯罪の防止など数々ある。しかし一方でデメリットもある。最大の問題は切り替え時の混乱だろう。サマータイム導入は「2年後に2か月間だけ」という気軽に出来る代物ではない。5~6年かけてじっくりと詳細を詰めなければ大混乱を起こすことになる。なんともはや、五輪委員会は能天気な連中の集まりであることが証明された。東京五輪は、競技時間だけを2時間前倒しするだけで済む。サマータイム導入などと大仰な事を言って、全国を混乱に巻き込むべきではない。一方欧州では、地球温暖化がやり玉に挙げられ運動が活発化しているという。でも、地球科学界では、いま地球は小寒冷化に向かっているという説が有力だ。一時的な猛暑を盾に温暖化を煽らずに、今こそ冷静な科学的な議論が必要だと思う。
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