小池都知事が豊洲市場の安全宣言をした。豊洲の開場は10月11日に迫っている。昨日専門家会議で「安全は確保された」と発表されたことを受けてのことだが、本当に安全が確保されたのだろうか。小池が「いったん立ち止まる」と発表してから2年の歳月が流れた。でも、この間行った対策といえば、施設の地下空間の床面をコンクリートで覆ったことと、地下水を管理するシステムを若干変更しただけ。本質的には何も変わっていない。何も変わっていないのに安全宣言がなされたのだ。それもそのはず、元々土壌汚染に問題は無かったのだから。高潮対策のための盛り土が無いことを土壌汚染問題にすり替え、人体に影響の無いレベルの環境基準を誇大解釈して騒いだだけなのだから。全てが都知事選に勝つための策略だったことがはっきりした。さて、それは良しとして、豊洲市場は正常に機能するのだろうか。ダイヤモンド・オンラインが問題点を上手く纏めている。仲卸業者の店舗スペースが狭くなり使い物にならない。大量の海水で洗浄出来ないので衛生面と腐敗臭に問題がある。通路が狭く急坂なので車両での移動が危険すぎる。トラックの荷卸しが後ろ扉専用なのでウイング車が使えないし、温度を一定に保つコールドチェーン化が出来ない。建物内の換気が悪くカビが発生している、等々。これらの問題は2年前から指摘されている。しかし、未だに全く改良されていない。何故何も対策を打たなかったのだろう。開場まではあと2か月ちょっと。本来であれば、小池は土壌汚染の安全宣言ではなく、建物・設備の使い難さ宣言をすべきだったと思う。でも河岸の人は日本人だから、何とか工夫を凝らして使いこなすはず。実は小池もそう思っているに違いない。結局、小池は何をしたのだろうか。
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