文科省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、佐野科学技術・学術政策局長が逮捕された。次期事務次官の呼び声の高い者が、金銭の賄賂ではなく、我が子の不正合格を見返りにした。従来の賄賂とは質が変わっているが、だからこそ、かなり質は劣ると思う。東京医科大の偏差値は京大理学部よりも高く、私大医学部ではトップクラスの名門校だ。佐野局長とバカ息子の欲望と、東京医大の願望が合致して化学反応を起こし新物質を創ったようだ。東京医大は、文科省の「私立大学研究ブランディング事業」に選ばれることを画策した。東京医大側が佐野局長に接触し、事業許可を得るため提案書の模範答案を入手。一方、東京医大側は見返りとして、臼井理事長と鈴木学長がバカ息子の水増し不正合格に手を貸した。ここまでは成功したようだ。両者共、目出度し、目出度しと安堵したに違いない。しかし、不正が発覚してしまった。報道には無いが、恐らく内部告発によるものだと思う。エラい人が周りの人の意見も聴かずに突っ走れば、周りの人は直ぐ異常に気付くものだ。以降は、全て自分の憶測だが、自分はこう思う。東京医科大のような私立系であれば、自然に自浄作用が働き出すものだ。でも、公立系となると、その作用は働き難くなるもの。従って、この事件のタレこみは東京医科大内の人物に違いない。結果として東京医科大の理事長と学長が辞任したが、内部告発は立派な行為であったと思う。残念なのは官僚だ。高級官僚の嘗て日本を創るという志は何処に行ってしまったのだろうか。求める方が虚しくみえてくる。
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