このブログ「首相夫人、貴方の責任なのでは?」にも書いたが、取るに足らない小さな出来事が、大火になりつつある。まさに国家を揺るがす内閣総辞職にまで発展しようとしている。PRESIDENT Onlineに寄稿した橋下前大阪市長のコメントが、この出来事の真相の一端を的確に突いているようにみえる。橋下は「安倍首相が当初財務省の忖度などは無いと思ったのが間違い。だから「関係があれば辞める」と言ったが、財務省はその言葉を忖度し、森友学園への配慮など一切無いとのスタンスで臨むことになった」と推察している。まさにそうだと思う。でも森友問題の元凶は橋下府知事時代にある。胡散臭い森友学園に規制緩和と称して太っ腹な認可を与えたのは橋下自身だ。橋下は、部下の忖度はあったが違法性・不正はないと弁明している。でも弁解の余地は無い。明らかに行政の誤りなのだから。橋下は部下の忖度も己の責任と認めるべきだと思う。でも、自分が指摘したい所はそこではない。この昭恵事件か、佐川事件かは知らないが、事の本質は、安倍首相が知ってか知らずかは知らないが、唐突に「昭恵夫人は公人ではなく私人である」と閣議決定したことにある。この時から、安倍首相は何故か昭恵夫人を私人として強引に見なすことになった。本来、誰が何と言おうと首相夫人は公人のはず。勿論首相夫人にも公人と私人の使い分けはある。家事をしていれば私人であるが、一旦対外的な首相を背景とする立場に立てば公人になるのが道理。名誉校長などまさに公人そのもの。安倍首相は、それを強引に私人にした。裏返せば公人ではまずい事情があったからだろう。安倍が最初に「妻は公人だが不正はしていない」と言っていれば、このような騒ぎにはならなかったはずだ。結局「夫人は私人」の閣議決定が勇み足だったということだろう。
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