政治資金オンブズマンが最高裁に内閣官房報償費の開示を求めた結果、判決が下り11年後の今日、やっとその一部が公表された。内閣官房報償費とは、表向きは国政の運営上必要な場合、内閣官房長官の判断で支出される経費のこと。だが領収書が不要で、会計検査院による監査も免除され、原則使途が公開されることのない官房長官の秘密の玉手箱。秘密な故にこれまでも多くの疑惑が寄せられてきた。外遊の餞別、国会対策として野党に支給、マスコミ懐柔費用、パーティ券購入や私的流用等々と切りが無い。しかもその額は月々1億円にも及ぶのだ。官房長官のポケットマネーとしては多額過ぎる。民主党が野党の時代に開示を求めたことがある。しかし政権を取ると開示しない方針へ変身した。政治家に襟を正せとは所詮無理な事なのかもしれない。今回やっと公表されたとは言うものの、全て黒塗りで内容は実質非公開。ただ分かるのは政策推進費という項目のみ。最高裁が公開せよ命令しても公開されないのだ。しかも使途が怪しい。新たにルールを設けるべきだと思う。例えば、5年経過後に公開でも良いし、会計検査院による監査でも良い。少なくともチェックによる歯止めを設けるべきだ。チェックが無ければ好き勝手に羽目を外すのが低級の政治家たち。さて内閣官房報償費の使用に胸を張れる官房長官はいつ現れるのだろうか。
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