受動禁煙対策法が、また一歩後退しそうだ。昨年の6月頃は塩崎前厚労相が屋内全面禁煙を主張していた。それに反対していたのがヘビースモーカーの竹下国対委員長や麻生財務相を筆頭とする自民勢力だった。塩崎は妥協しない。頑張れ塩崎という気持ちで成り行きを見守っていた。だが、決着は簡単に着いた。8月の内閣改造で塩崎が外され加藤に代わった。受動禁煙対策の健康増進法改正案が骨抜きにされる始まりだった。現在この法案は、嘗ての屋内全面禁煙から分煙可に戻された。屋内全面禁煙については、その店舗面積を30㎡から150㎡に広げようとしている。この法案は、国際基準に較べると遠い位置にある。世界の主要国では、屋内全面禁煙でかつ喫煙室も認めないのが主流だ。WHOやIOCは「タバコのない五輪」を目指している。安倍首相は東京五輪に向けて昨年の年初施政方針演説で「受動喫煙対策の徹底」を明言していた。あの言葉は何処へ行ってしまったのだろう。安倍の言葉は軽い。実行が伴わない。たかがタバコ一つの法案すらも貫徹出来ない。地方創生、すべての女性が輝く社会、一億総活躍社会、人づくり革命、働き方改革と数々の旗は立てるが、結果を伴わず全て尻つぼみ状態。有口無行または舌先三寸とでも言うべきだろう。安倍は「有言実行」を座右の銘にすべきだと思う。不言実行は望みようもない。
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