スイス政府が動物保護規定の見直しを発表した。ロブスターなどの甲殻類を活きたまま熱湯でゆでる調理法を禁止する規則を設けるとのこと。これには驚かされたことが二つある。一つは、動物保護法も遂に甲殻類まで適用範囲を広げることになったのかということ。日本の動物愛護法は、対象が愛護動物に限定されている。最近では条例によって野鳥などへの虐待も規制する対象になってきた。だがロブスターまでもかと思う。世界の動物保護の考え方に対し日本は相当遅れをとっているようだ。もう一つは、ロブスターなどの甲殻類は高度な神経系を持っており、生きたまま熱湯でゆでられると激しい痛みを感じるということ。日本では伊勢エビを直火で焼く残酷焼きが有名だ。旅先のホテルなどでメイン料理として出されることがある。それを見るといつも可哀想と思う。だが仲居さんは「伊勢エビは熱さを感じないから平気ですよ」と言う。どうやら伊勢エビが七転八倒しないのは、熱さに強いのではなく、只動けないだけのようだ。残酷焼きへの見方が変わった。スイスの規定改正では、ロブスターが死ぬ前に電気ショックなどで脳を破壊し気絶させておかなければならないとの規定もあるとのこと。動物愛護精神の一端が窺われる。
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