ほぼ20年ぶりに日本レコード大賞の中継を見た。勿論録画して飛び飛びの垣間見だが。昔は誰が大賞を獲るのか、新人賞は誰が選ばれるのかとワクワクしたものだ。だが、ミスチルが大賞に選ばれたのに授賞式を欠席した頃を境に見ることが無くなった。歌番組の衰退期突入の時期だ。毎年、今年で終わるのかと噂されていたが、今年も開かれた。さぞ小規模で寂しい授賞式だろうと思っていたが、大違いだ。AKB48とか欅坂46とか乃木坂46とか、数字の数だけ頭数は沢山いる。賞の種類も多い。昔は、大賞、歌唱賞、新人賞程度だったが、特別賞、功労賞、アルバム賞、企画賞等々と花盛りだ。歌番組が廃れるのに反比例して、受賞者数や賞の種類が増える様は、死に近づいた人が、最期に元気になるのと似ている。今年の大賞は乃木坂46「インフルエンサー」だった。カミサンが「インフルエンザなんて変な曲ね。冬だからかしら」と言う。自分は乃木坂46など見たことも無いし、乃木坂46のインフルエンサーを聴いたことも無い。でも、偶々インフルエンサーの意味は知っていた。世間に大きな影響力を持つ人などをいう。SNSなどで意見を発信し、世論を導くカリスマブロガーが典型例だ。カミサンに教えると、話題は今の世のSNSの持つ力の恐ろしさに移っていった。いつの間にか、授賞式は終わっていた。
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