マザー・テレサ賞の価値

建築家の坂茂さんが日本人として初めてマザー・テレサ社会正義賞に選ばれた。この賞は、人類に対し類いまれな貢献をした個人や組織に贈られるもの。これまで女子が教育を受ける権利を訴えてきたマララ・ユスフザイさんや国境なき医師団などが受賞している。まさに世界を救う人々に贈られる賞と言える。この受賞は日本人が真に誇るべきものだと思う。坂さんの段ボール建築は有名だ。紙管を使ったクライストチャーチの大聖堂や、地震災害時の避難所用間仕切りシステムによるプライバシーの確保や、途上国でのスラム街の住環境改善など活躍の場は広い。しかも、20年も続いているボランティア活動だ。勿論本業でも大活躍で数々の有名な建築物を設計し、3年前には建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞している。日本人にとって、マザー・テレサ社会正義賞の受賞は大ニュースだと思う。だが、日経の記事の取り扱いは軽い。「ペンギン クラゲがお好き?」の記事の方が大きく重い。日経の編集者はクレージーだと思う。ニュースの価値が分からない。そういう目で見直すと日経の記事は粗だらけだ。記事が粗末なのに11月から値上げした。憤ってしまう。日経は大ニュースを大ニュースとして報道する見識を取り戻す必要がある。