希望の党が「ユリノミクス」なる経済政策を発表した。アベノミクスを補完するもので、民間活力を引き出し経済成長と財政再建の両立を目指すというもの。目玉政策は、内部留保への課税だ。アベノミクスで企業の内部留保は400兆円に膨らんでいる。だが、設備投資や賃金に反映されないから景気は一向に良くならない。内部留保に課税すれば、消費増税分の財源になる。美味そうな話だが、内部留保税は法人税との二重課税と言えそうだ。そう一筋縄では行きそうもない。寧ろ安倍政権が下げた法人税率を上げるべきだと思う。安倍は海外企業の取り込みや国内企業の流出防止や設備投資拡大を狙って法人税を下げたが、効果は出ていない。現在は法人税率で企業が立地を検討する時代ではない。企業から見て投資する対象が無いからだ。だから内部に貯め込むだけになっている。一方ユリノミクスの一環で「希望への道しるべ」として、12のゼロ政策を掲げた。原発ゼロ、隠ぺいゼロ、企業団体献金ゼロ、待機児童ゼロ、受動喫煙ゼロ、満員電車ゼロ、ペット殺処分ゼロ、フードロスゼロ、ブラック企業ゼロ、花粉症ゼロ、移動困難者ゼロ、電柱ゼロ。玉石混淆だが、美辞麗句で固めて具体策が分かり難い他党の公約よりも具体的で明解だ。問題は「ユリノミクス」の英訳urinomics。urinomicsの和訳は「尿政策」。この政策が垂れ流しにならなければ良いのだが。
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