一昨日は認知症を血液検査で診断する技術が開発されたと書いたが、今度は血液検査によるガン遺伝子特定の話だ。ガンの遺伝子を調べるには、一般にガン組織の一部を切り取る「生検」が必要だ。生検した細胞の遺伝子の変異を調べてガンを判定する。だが生検にはガン細胞を採取する痛みが伴うし、時間も手間もかかる。肺ガンで死んだ兄は、生検の苦しさにもがいていたし、麻酔で痛さを感じない前立腺でも生検後は血尿が出る。一方、血液検査では、血液中に排出されたガン細胞由来の遺伝子を解析することで、変異を調べることが出来る。しかも、同時に73種類の変異を調べることが出来るという。新検査法は米ベンチャー企業が開発し、東京医科歯科大が8月末から実施している。米国で分析し、約2週間で結果が出る。遺伝子変異を特定して最適な薬を選んだり、ガンの進行を予測したり出来き、更に新たな治療法の発見なども期待出来るという。ゲノム医療が一歩前進しそうだ。
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