経産省が核ゴミの最終処分地選定に向け、科学的特性マップなるものを公表した。最終処分地としての適地は国土に7割あるという。地震大国でありながら7割とは、太っ腹だ。そんなに在るはずがない。では核ゴミについて考えてみよう。核ゴミとは、日本が日本のエネルギーを得るための原発から出た廃棄物だから、当然核ゴミは自国内で処理し貯め込むしかないのは理解出来る。今まで中間貯蔵施設の話はあったが、最終処分場の話はなかった。だが経産省は、いきなり科学的特性に基づく最終処分地マップなるものを公開した。原発を推進する政府が、今この時に核ゴミ問題を提起したことは褒めるべき事だと思うが、何故発表が今なのだろうかと疑念が湧く。核ゴミ貯蔵所の国際レベルの条件は、地下300メートルより深い岩盤に埋め、最大約10万年まで隔離するのが常識。経産省は当面火山と大きな活断層と地下資源の有るところは除外した。その結果として国土の7割が残った。でも残った7割の地下300メートルは未来永劫安全なのだろうか。日本は火山列島そのもの。火山噴火と大地震と供に生きている。日本人の実感として、日本には核ゴミを未来永劫に葬る所は存在しない。だからこそ経産省の今回の発表の裏を考える必要がある。推測すると多分、経産省は最終処分地を引き算で考えたのだろう。国内に必要でしょ。国内で比較的安全な地域はここですよ。後は皆さんが選ぶだけですよって。絞っていけば、後は世論が後押しする。最終処分地に選ばれた地域は、全日本からご推奨という烙印を押されるハメになる。
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