ウィンブルドン選手権男子Sでフェデラーが5年ぶりに優勝した。一時は引退かと囁かれた35歳が復活した。男子Sで8度目の優勝は史上初とのこと。過酷なテニスツアーを乗り越えるには、相当な苦悩と努力があったのだと思う。何はさてあれ、お目出度い。生憎自分は決勝戦のテレビは見ていなかった。後で聞いたが、決勝戦の相手チリッチが試合途中で涙を流したとか。自分は当然チリッチが劣勢を挽回出来ずに、イライラしたためだと思った。ところが、後日の報道で「涙の訳」を知った。第2セットの第3ゲーム後にベンチの戻るとチリッチは大粒の涙を流した。動きが悪くなった原因は足裏のマメが潰れ痛くなったため。でも、チリッチは痛さに泣いたのではない。「これまでどれ程準備をしてきたことか。それなのにこれ大事な試合で自分の最高のテニスが出来ないと思ったら感情が高ぶった」と言っている。これまでの努力がマメに負けたことを悔やんでいるのだ。凄いと思う。チリッチはマメさえ潰れなければ、勝てたかもしれないと考えている。世界トップレベルのスポーツマンの基本心情かもしれない。でも、よくよく考えるとフェデラーの足のマメは潰れていない。世界を制覇する秘訣は、マメを作らない・潰さない技術にもあるかもしれないと感じた。マメの話は冗談として、チリッチの涙には続きがある。「今日は悲しいが、自分はまだ上に行ける」と精神的などん底から這い上がった。チリッチがグランドスラムを制覇する日は近そうだ。
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