国内の持ち主不明の土地は九州よりも広いと所有者不明土地問題研究会が公表した。研究会の座長はあの岩田元総務相だから、あながちウソでもあるまい。名義人の死亡後も相続登記されなかったり、住所が変わって名義人と連絡がつかなくなったりしている土地の推定面積が410万ヘクタール。日本の面積が3780万ヘクタールだから、日本全土の11%が所有者不明ということになる。所有者不明ということは、その土地が活用されておらず税金も徴収出来ていないということだ。所有者が不明になる背景は、主に土地の資産価値の低下。管理コストや固定資産税の負担が資産価値より重いから、法定相続人がだれも相続登記せず、長年にわたって放置される構図だ。長年にわたって放置されると、子孫らの相続人数が増え過ぎて、事実上相続も売却も出来ない塩漬け物件になる。政府や自治体による、所有者不明土地を利用・活用出来るようにする制度作りが必要だ。今レアメタル業界では、スマホなどの電子機器からレアメタルを回収する都市鉱山が注目され実施されている。鉱物資源に乏しい日本で新たな鉱山を開発したということだ。所有者不明土地も同じ。この狭い日本が埋め立て工事もせずに、1割も広がることになる。しかも、コストは掛からないし、税金収入も見込める。政府が制度作りに汗をかくだけで、巨万の富が転がり込んでくる。やらない理由は無い。
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