6月11日のサントリーレディスオープンゴルフトーナメント最終日には何と9132人が来場したとのこと。勿論お目当ては今期限りで引退を表明した宮里藍選手。日本国内での最後の勇姿を見るためだ。観衆からは今までの活躍に対し「ありがとう」という言葉が多かった。本人の瞳にも涙が溢れていた。本人は今後の計画は未定だという。だから、日本の観衆も選手も「ご苦労様、でもさみしい」としか言えない。ところが、同じシチュエーションなのに米国での反応は全く違う。試合を終えて米国に戻った藍選手に選手たちは「Congratulation,so happy for you」と声をかける。過去では無く将来に声を掛けている。第一線を退いた後の宮里選手の、将来への期待や楽しみが大きいからなのだろう。過去と未来。これは日本人と西欧人の典型的な感情の違いだと思う。日本人と西欧人とは、いろんな面で真逆なことが多い。例えば、木を切るためのノコギリの機能は同じだが、日本は引くが西欧は押す。リヤカーも日本は引くが西欧は押す。本当に真逆だ。「鉛筆で文字を書いた時、間違った後に西欧は消しゴムで消すが、日本は間違う前に消しゴムで消す」これは、桂米丸による創作落語の一コマだ。記憶は定かではないが、半世紀前頃に聞いた落語だと思う。若かりし頃の自分は、このフレーズを盗用し多用した。色々な人に話して、ウソだよ、でも面白いでしょと。でも今は切り返し宮里藍選手を讃えたい。功績には消しゴムでは消せないものもがあると。
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