塚田農場が苦戦しているという。塚田農場と言えば、ブラックバイトの真逆で有名な異色企業だ。1年前は、アルバイト採用倍率が9倍だった。つまり9人に1人しか採用されない狭き門。人気の理由は、アルバイトのアイデアを積極的に採用したり、接客の裁量権を与えたりするなど、仕事が楽しくやりがいを感じさせるワークスタイルと、アルバイトに会社独自の就活支援の提供だ。大学の就活支援が不要なほど充実したサポート体制を敷いている。アルバイトは楽しく働きながら、実践的な就活能力を身につけられるのだから、採用倍率が9倍なのも頷ける。だが、その塚田農場の運営が窮地に立たされているようだ。自社養鶏場で地鶏を生産し、流通を省くことで低価格化を実現した生販直結モデルが強みだった。ところが、事業を急拡大し過ぎてしまったことと、競合相手の山内農場が出現してきたことで、売上げも利益も減少の一途とのこと。塚田農場は生販直結モデルで一世を風靡したものの、成功体験に浸かり過ぎたようだ。何とかアルバイトへの処遇は維持しながら、経営を立て直してほしいものだと思う。今どき、ホワイトバイトなど滅多には無いのだから。
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