甘い蜜に群がる政治家たち

IR法案に対する民進党のちぐはぐさが目立つ。IR法とはカジノを含む統合型リゾートIntegrated Resort施設整備推進法のこと。この法案が成立すると、国際会議場・ホテル・ショッピングモール・劇場・映画館・スポーツ施設・温泉施設などが一体になった複合観光集客施設に、カジノを併設出来ることになる。IR法とは、不法なカジノを合法化する道筋を作る法案と言える。パチンコもパチスロも基本的には違法だが、警察の屁理屈で合法ということになっている。しかも、ギャンブル依存症が問題になっている。国がギャンブルを推奨するのは間違っている。寧ろ、パチンコや競馬を如何に廃止に追い込むかを検討すべきだ。ところが、政治家はギャンブル業界が大好き。応援すれば多額な政治献金が見返りとして待っているからだ。餌欲しさに国民を犠牲にしているという構図だ。民進は、衆院内閣委ではギャンブル依存症と審議時間不足を理由に退席し、賛否表明を避けた。蓮舫代表が廃案に追い込むと主張していたが、参院では、修正案を受け入れすんなりと通してしまった。民進の多くの議員は賛成派だから、蓮舫の反対がパフォーマンスと言うよりはヤラセそのものに見える。一方公明は自主投票にした。党の綱領からすれば反対すべきものだが、党の意思を表すことが出来なかった。執行部の責任放棄とも言えそうだ。甘い蜜には政治家が群がる。骨のある真面な政治家がいない。困ったものだと思う。