踏み絵といえば、江戸時代のキリシタン狩りで有名だ。キリスト教弾圧は明治に入って終わりを迎えたが、踏み絵という行為は現在でも残っている。例えば二重国籍。日本は二重国籍を認めず、22歳までにどちらかを選択するよう法律で定められている。これはまるで現代の踏み絵だ。先日蓮舫議員が民進党代表に選出された時、二重国籍であることが分かり問題になった。蓮舫はすぐさま台湾籍を抜き、事なきを得たが、果たして二重国籍は問題なのだろうか。日本は両親のどちらかが日本人であれば子供は日本国籍になる血統主義の国だが、親の国籍とは関係なく産んだ国の国籍になる生地主義の国もある。だから片親が日本人の子供が生地主義の国で産まれれば、自動的に二重国籍になってしまう。しかも国籍離脱が出来ない生地主義の国で産まれた子供は踏み絵さえも踏めなくなってしまうのだ。世界はグローバル化して国際結婚が多い。今や先進国の殆んどは二重国籍を容認している。二重国籍を認めない日本の方が世界の常識から外れているのが現状なのだ。現在日本は二重国籍者が数十万人いるといわれている。しかも実態が掴めないという。法律が時代遅れとしか言いようがない。いまノーベル賞が話題になっている。2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部教授は米国籍で日本国籍は無い。だがノーベル賞を受賞するとマスコミは日本人としてカウントし称賛する。誰でも南部教授を日本人と思っている。二重国籍であるほうが実態に合っている証明と言えそうだ。
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