島根の病院が、今までの禁煙治療にかかった保険の診療報酬を健康保険組合に返還したとのこと。厚労省は、禁煙治療で保険適用を受ける病院に対し、敷地内の全面禁煙を条件としている。この病院では喫煙が常態化しており、厚労省から注意を受け、仕方なく禁煙外来を休止し、渋々返還するに至ったようだ。以前京都の鴨川べりを散策していた時、京都府立医大の裏門で医者や看護師らしき人達がたむろして喫煙している光景を見たことがある。その時もし自分が患者だったらと考えた。医者や看護師からタバコ臭い息を吹きかけられる自分を想像しゾッとしたことを思い出す。今やタバコが人体に及ぼす害は明白だ。医者にとってタバコは決して嗜好品ではない。禁煙出来ない医者など、半分失格とも言えるだろう。米国立研究機関の研究チームが、過去にタバコを吸っていた人の遺伝子には喫煙歴を示す痕跡が残り、一部は30年経っても消えないとの調査結果を発表した。喫煙によりDNAの表面がメチル化される。そのような影響を受ける個所は全遺伝子の3分の1にも及ぶという。大半のDNA上の変化は禁煙後5年以内に非喫煙者と同じ水準まで戻るが、一部の変化は30年経っても残り続ける。自分が禁煙してから丸30年経った。さて、自分の身体に未だにメチル化されたDNAが残っているのだろうか。
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