台風10号が迷走している。19日に八丈島の近くで発生し、その後西へ西へと流れ今は沖縄の南大東島の南まで南下した。しかも中心気圧は950ヘクトパスカルと丸々と太り、最大瞬間風速60メートルの暴風が吹き荒れている。そのまま南の海で消滅してくれれば良いが、何とこれから進路を変えて北上し本土に上陸しそうだという。現在の予報通りに進むと茨城県に上陸し新潟に抜けることになる。発生場所が八丈島の近くというのも珍しいが、茨城県に上陸するのは史上初めてだという。変わり者の台風だ。お蔭で新潟旅行の日程が決まらず、大きな迷惑を被っている。それにしても、最近の天気予報士の説明は上手いと思う。台風10号が北上し日本を直撃する理由を、大陸と太平洋の高気圧の形状と偏西風の蛇行で極めて論理的に説明する。勿論納得してしまうのだが、いつも本当かしらとも思う。高気圧も低気圧も絶対的な気圧で決まっている訳ではない。常に相対的な関係で、気圧が高い所を高気圧、低い所を低気圧と言っているに過ぎない。高気圧は低気圧に影響を及ぼし、低気圧は高気圧に影響を及ぼしている。台風は高気圧の縁を進むと説明する。高気圧は山のように動かず、台風は谷間を流れる激流のようだ。でも台風が高気圧に与える影響はないのだろうか。天気予報を見ると、いつも台風10号のように頭の中が迷走してしまう。
コメントをお書きください