ロシアの国家絡みのドーピング不正を告発したクリシナのリオでの孤独な戦いが始まった。ロシアの陸上チームで唯一出場が認められたクリシナは練習不足にもかかわらず、女子走り幅跳びの決勝に進んだ。クリシナは「国家絡みのドーピングを無くしたい」という願いから敢えて告発したと言う。プーチンは「西欧に嵌められた」と言っているが、WADAの調査結果が示す通り「国家絡みのドーピングは事実」。クリシナはロシアの仲間がいないのは寂しいとも言っているが、出場出来たことを喜んでいるという。他国の走り幅跳びの選手はクリシナに好意的とのこと。クリシナは正義を貫き通したのだから、あとは思う存分力を発揮してほしいと思う。だが、ロシアでは「裏切り者」とバッシングの嵐のようだ。一方、棒高跳びの世界記録保持者イシンバエワは出場出来なかった。イシンバエワは、ドーピングしていない陸上選手が出場出来ないのは不公平だとIOCに文句を言っている。文句を言う順番が間違っている。まずは国家絡みのドーピングをしたプーチンを責めるべきだ。そして国家が犯罪を認めれば、その次にIOCにドーピングをしていない選手の救済を求めるべき。スポーツの実力とは関係なく、クリシナは世界で、イシンバエワはロシアの片隅で生きているようだ。
コメントをお書きください