人工知能AIが、患者の白血病が治療などが難しい特殊なタイプだと僅か10分で見抜き治療に貢献したという。AIの適切な治療法の助言で患者は順調に回復しているとのこと。そのAIはIBMのワトソン。米国のクイズ番組で人間のチャンピオンを破ったことで有名だ。ワトソンは膨大な医学論文を学習し、それをベースに医学的に的確な判断を下したということだ。まさに医者の域に達しているようだ。ひと昔前にAIが出て来た頃は、単純作業の方が得意で、専門知識を総合的に扱う分野は、夢のまた夢と言われていた。ところが、AIはこの5~6年で急速に進歩し、将来は医者や弁護士などの知的で専門的な仕事はAIに置き換わると言われるようになった。そして、今その将来像である医者の仕事が出来るようになりつつある。もはや人間が絶対的に有利と言われていた将棋や囲碁も、AIが人間を負かす時代だ。この先、人間とAIの関係はどうなるのだろうか。ある人は、AIに仕事を奪われる時代が来るかもしれないと言い、またある人は、AIが人間を支配する時代が来るかもしれないと言う。AIが得意な分野はAIに置き換わるが、AIの苦手な分野では人間の価値が高まるはずだ。仕事がなくなるのではなく、働き方が変わってくるのだろう。AIの仕事は、最終的に必ず人間がチェックすることになる。だから人間がAIに支配されることなど決してない。共存共栄こそが豊かさを齎すに違いない。
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