2年前に流行った氷水を頭からかぶるアイスバケツ・チャレンジ運動が実を結んでいるという。筋萎縮性軸索硬化症ALSに対する認識を広め、寄付を募ることが目的のこの運動は、当時は単なる売名行為とも批判されていた。参加者が増えるほど、その行為と目的が遊離していくようで、このブログにもアイスバケツ・チャレンジと題し書いた事がある。その後1700万人がフェイスブックに氷水をかぶるビデオを投稿し、米国では2カ月で約125億円が集まり、この寄付金が6つの研究プロジェクトを支えたとのこと。その中の一つプロジェクトの研究成果が専門サイトに掲載された。このプロジェクトには、11カ国で80人以上の研究者が参加し、先天性ALSの過去最大規模の調査を行い、遺伝で伝わる発症リスクを探した。その結果、NEK1と呼ばれる遺伝子が発症に関係していることが判明したという。NEK1の特定によって、今後は遺伝子治療の開発に取り掛かれることになるという。氷水を頭からかぶった人は、当時はさぞかし寒い思いをしただろうが、今は心が熱くなっているに違いない。成果に繋がって本当に良かったと思う。
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