ハーグ仲裁裁判所は、中国が主権を主張する南シナ海の境界線「九段線」には法的根拠はないとの判断を下した。中国は南シナ海で2000年以上も活動してきた歴史があると主張してきたが、仲裁裁判所はそのような証拠はないとし、歴史的権利など認めなかった。そればかりでなく、中国はフィリピン漁船との衝突リスクを生じさせたほか、人工島の建設によりサンゴ礁に回復不能な損傷を与えたと指摘した。人工島を領土としての島とも認めなかった。今まで中国は南シナ海でやりたい放題のことをやって近隣各国と摩擦を起こしていたが、欧米諸国は無頓着だった。と言うよりは、中国経済との結びつきを優先させ、見て見ぬ振りを決め込んでいた。英仏独は正義公平よりも自国経済を優先する国のようだ。今回の仲裁裁判所の裁定は極めて公正で妥当なものだと思う。裁定は確定的な判断で上告は出来ない。裁定に拘束力はあるが、罰則は無く強制的に従わさせる手段は無い。中国は裁定がなされる前から、その裁定には従わないと言っている。自ら国際法違反であると証言しているようなものだ。言わばドラえもんに出て来るジャイアンのようなもの。誰も何も言わなければジャイアンの我儘が通る。今こそ世界各国が一致団結して、ジャイアンを真面な大人に変身させるべき時だと思う。
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