独アディダスが24年ぶりにシューズの生産を自国ドイツに戻すとのこと。今やシューズの殆んどが東南アジアで行われている。我が家の靴も調べてみると、メイドイン中国、インドネシア、ベトナムなどと表示されている。靴に限らず洋服の生産も超高級品を除き、殆んどが人件費の安い東南アジアに移ってしまった。コモディティーな商品ほど人件費の安い国に流れていくのは経済的に合理性がある。ところが、アディダスは安い東南アジア製を人件費の高い自国生産に切り替えるという。一体どういうことだろうかと思った。アディダスはシューズをロボット生産に切り替えるという。ロボット技術が進歩し昼夜働くロボットと東南アジアから消費国への物流費削減で、ドイツ生産が可能になったとのこと。更に3Dプリンターなど最新技術も導入し、店頭で計測した足型データを直接工場に送り生産に直結させるらしい。このような動きはアディダスに限らないようだ。いまドイツでは「インダストリー4.0」という製造業の革新が始まっているとのこと。「インダストリー4.0」の和訳は「第4次産業革命」。人類史上4回目の産業革命を起こす取り組みとして、ドイツ政府が主導し産官学共同で進めている戦略的国家プロジェクトのようだ。そのコンセプトは「自ら考える工場であるスマートファクトリー」。スマートファクトリーは、工場を中心に水平方向にも、垂直方向にも、デジタル化によりリアルタイムに連携し、少量多品種、高付加価値の製品を大規模生産することを目指している。今後「インダストリー4.0」が先進国中心に発展し、4回目の産業革命が起きるのは間違いなさそうだ。
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