最近やたらにスーパーで鰻の蒲焼きを見かけることが多くなった。そう言えば20日が土用の入りで、24日は土用の丑。今がピークだから当然と言えば当然だ。昔から鰻は決して安くはなかった。ところがウナギシラスが獲れなくなり、鰻の値段がウナギ登りに上がり超高値が続いている。昔は夏の暑さを克服するための滋養強壮の源ととして鰻が重用された。でも今は温暖化が進み暑い日が続いているが、滋養源としては高価過ぎる鰻を避けてサプリメントに落ち着いているようだ。ニホンウナギは昨年絶滅危惧種に指定された。だからこそ日本での鰻の復活努力は続いている。鳥羽の水産総合センターでは完全養殖の道を付けたが、まだまだ高コストで実用化には今一歩。そんな状況の中であのマグロで有名な近畿大学がウナギ味のナマズを手掛けているとのこと。ウナギの代替にナマズを考えているのだ。24日の土用の丑の日に銀座の飲食店近畿大学水産研究所でウナギ味のナマズを1日限定で販売するようだ。でもそれまでの研究は困難を極めたようだ。ドジョウ、マス、アナゴ等々20種以上の蒲焼きにトライし最終的にある種のナマズに落ち着いたらしい。一方ナマズと言えば埼玉の吉川が有名だ。この地方の近くでは鰻は神様なので鰻を食べたことがない人が殆んどでナマズを食べていたと言う。自分にとっても鰻には熱い思い出がある。鰻を食べても食べなくても父を思い出す。夏の暑い日、何か事ある毎に「明日は鰻にしようか」と言うのが父の口癖と言うか決まり文句だった。そして決まって登り亭の蒲焼きだった。自分は鰻を好きだが、いつの日か自分の子供や孫に対し、鯰が好きだと言う日が来るのだろうか。
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