3年前にもこのブログで「うるう秒」のことを書いたが、今年は少し様子が違うようだ。午前8時59分59秒のあとに59分60秒の1秒が加えられる。3年前の7月1日は日曜日だったが、今年は平日の水曜日。NTTは前回通り時報サービスで8時59分59秒と9時00分00秒の間に1秒を挿入する。会員制交流サイトのミクシィは、前回サーバー障害が起きたので、その前後は一旦サーバーを停止して様子をみるらしい。問題は証券取引所だ。今は1千分の1秒単位で注文が飛び交う高速取引HFTの時代になっている。たとえ1秒間でも何が起こるか分からない。HFTとは高速処理のコンピューターを駆使して千分の1秒単位で膨大な売買小口売買を行い、わずかな価格差を利用して利益を得ようとするアルゴリズム取引のこと。ちなみにこの自動取引が最近の株価乱高下の一因と言われている。午前9時に取引を開始する東証は、時刻の精度を高めるためうるう秒の1秒を午前7時からの2時間(7200秒)の中に分散して調整するという。「うるう秒」が初めて実施されたのは1972年で、今回が26回目になる。正確さの追求も良いが、IT化が進んだ現在うるう秒の実施は影響が大きいとして国際的に議論されているようだ。時代が変われば時間の長さの価値が変わるものだとつくづく思う。
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