今日は半年ぶりのミニクラス会だ。5年前に先立った仲間を偲んで呑兵衛仲間の有志が集まった。毎度お馴染みの幹事の行き付けの居酒屋は、若いカップルで満席だった。数年前はガラガラだったので、間違いなく景気が上向いていることを感じさせた。昭和40年に一緒に高校を卒業した仲間だから70歳も間近で、もう食は太くない。アルコールは好きだがバカ飲みもしない。酒の肴は大皿に盛られたキンキの煮付けから始まった。普段の自分は魚の煮付けは敬遠気味の方だが、この煮付けは美味かった。ふわっとした肉厚な身にコラーゲンが纏わりついていて、口の中で溶けていく。全員が骨までしゃぶり尽くし、大皿には汁だけが残った。先立った仲間の思い出話が一巡し、それをネタに話が拡散していった。半世紀前の当時には知らなかった話が多かった。「実はあいつはね」とか「あれとあれの関係は」とか、暴露話に話題が弾んだ。知っていれば自分の人生も変わっていたのかもしれないとも思ったりした。しかし所詮は昔話だ。寧ろ気楽に聞き流し楽しめることが、時の経ったことを感じさせた。最後の〆にご飯を頼んだ。茶碗にご飯を盛り、大皿に残ったキンキの汁を注ぎ全員で食べた。「美味い」と声と顔を合わせ、お開きになった。仲間を偲ぶ楽しい会であった。
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