DeNAが巨人を下し12連敗の長いトンネルをやっと抜けた。DeNAのファンではないが、今年のDeNAは興味深い。5月中旬に中日を下し中畑監督が指揮を執って以来通算200勝を達成し、16年ぶりに貯金を8と伸ばし首位を確保した。まさに球団創立以来初めてのイケイケ状態だった。ところが、首位で臨んだ交流戦で連敗を喫し、今日の勝利が6月に入り何とまだ2勝目だ。この変わり様は、リーグ戦から交流戦に移ったことだけでは理由が付かない。調べてみると、それなりの訳があるようだ。中畑監督が通算200勝を挙げた試合の後、ナインに対し「あとは5割でいい」と言ったらしい。その言葉を聞いて、それまで、まるで夢のような活躍をしてきた選手たちが、ハッと夢から覚めてしまったようだ。まさに過去の弱い世界に引き戻されたのかもしれない。戦国の強い武将は、戦に勝っても「勝って兜の緒を締めよ」と家来を引き締めたものだ。だが、中畑は兜の緒も馬の手綱も緩めてしまったのだ。今日現在DeNAは12連敗しても未だに3位を保っている。中畑にはツキがあるようだ。しかし、一度緩めた手綱を再度引き締めることは、誰にとっても至難の業だ。再度連勝ペースに戻せれば優秀な監督との誉れを受けるが、このまま進み定位置の6位で終われば史上最低の監督の烙印が捺されることになる。中畑の才覚が試されようとしている。ここ1~2週間がまさに中畑人生の分水嶺に違いない。
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