福井地裁が高浜原発3、4号機の再稼働を認めない仮処分決定を行い、画期的な裁定だとニュースが流れた。裁判長は原子力規制委員会の新規制基準が緩すぎて、これに適合しても原発の安全性は確保されないと断定した。矢張りそうだったのかと思った。裁判長は新規制基準について相当検討して結論を出したのだろうと推測した。だが、そうでもなさそうだ。史上最大の地震は基準地震動より大きいからというのが根拠のようだ。それでは根拠とは言い難い。その他の仮処分理由にも、使用済み燃料プールの給水設備の耐震クラスが最高レベルSなのに比較的低いBと間違われていたり、原発の冷却機能は充分あるのに不安定になるとの裁定は事実誤認であると田中原子力規制委員長と言っている。画期的な裁定の割には、根拠が曖昧で間違いも多い。この仮処分は、一度も実質審理をしないで出した裁定とのことなので、樋口裁判官の個人の意見に過ぎないのかもしれない。国民は誰しも安全の確保に少しでも不安がある原発は、稼働せずに廃炉にすることを願っている。真面な裁判で納得のいく裁定を出して欲しいものだと思う。
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