九州大学がガンの有無を尿一滴で識別する方法を開発したと発表した。ガンの周りに線虫が集まっていたので、調べたところガンの臭いに線虫が集まることを発見したとのこと。線虫は殆んど全てのガン種に反応し、早期ガンにも有効なようだ。今一般に用いられている血液を調べる腫瘍マーカーでの判別確率は20%前後だが、線虫の判別確率は95%と極めて高い。犬もガンの臭いを嗅ぎ分けられるが、集中力が続かず実用化には向かないらしい。現在国内のガン検診受診率は約30%に留まっている。理由は、面倒、費用が高い、痛みを伴う、時間がかかる、ガンの種類により検査法が異なる等々で使い勝手が悪いから。線虫であれば尿一滴でその全てが解決しそうだ。まさに夢のガン識別技術と言える。線虫と言えば、昔はお腹の中のいた回虫が有名だし、作物の根を枯らすのも線虫の仕業で農家の天敵だった。その悪名高き線虫が人類を助ける救世主になりそうだ。まるで地面を這っていた芋虫がさなぎになり突然蝶に変わるのと同じ位劇的な変身だ。人間にも善い人と悪い人がいる。善い人も悪い事をするし、悪い人も善い事をする。線虫の世界も同じなのだと感心した。線虫に一方的な決めつけが一番いけない事だと諭された。
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