戦後70年にあわせ安倍談話を検討する「21世紀構想懇談会」が始まり議事録が公開された。メンバーの16名は幅広い分野から選ばれていると言うよりは、バラバラで支離滅裂。自説は述べるだろうが、とても纏まるとは思えない。最終案が出来た段階で、殆どのメンバーが参加しなければ良かったと後悔するに違いない。議論の内容は、歴史認識、未来志向、世界的視野、村山談話継続性、過去未来の日本の役割等々と華やかだ。全てを纏めればてんこ盛りの形だけで中身のない答案になりそうだ。そもそも首相の談話発表のためにこのような会議が必要なのだろうか。本来であれば、安倍首相の日本国リーダーとしての見識を披露するものであるのだから、まず首相自身が素案を提示するべきものだと思う。安倍は右翼勢力とされているから、その素案はかなり右に傾いているかもしれない。世界に対し日本国リーダーとして発するのだから、常識以上に右に傾いていては世界に誤解を与えてしまう。「21世紀構想懇談会」は、安倍素案を少しだけ常識に近づける機能を発揮すれば十分のはずだ。現実は、最終的に懇談会の答申とはかけ離れた安倍色の濃い談話になるかもしれない。それでも安倍は答申に基づいた国民の意見をベースにしたと言い張るかもしれない。ひょっとすると「21世紀構想懇談会」とは単なるアリバイ作りなのかもしれない。
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