液晶事業の拡大で大赤字に転落した後黒字に回復したのも束の間、またまたシャープが赤字に転落した。理由は明白だ。スマホ向け液晶パネルの受注が好調だったが競合メーカーの安値攻勢に曝されて、気付いた時はシェアが奪われていたから。液晶パネルは汎用技術になってしまい品質に大差はないから、中国メーカーに対して価格的に対抗出来ない。元々勝てない土俵で戦っているようなもの。ソニーのスマホも同じで、汎用スマホは中国メーカーの独壇場だから、市場の小さい高級スマホで勝負しても事業が成り立つはずがない。シャープと同じで勝てない土俵にいるだけだ。シャープの持ち味はオンリーワン製品の開発で時代を先取りすることにあった。トランジスタ電卓、ターンテーブルレンジ、液晶表示電卓、ヘルシオ等々「目の付け所が違います」とうCMを忘れてしまったようだ。ソニーはもっと悲惨だ。赤字脱却の為と言いながら、明日の糧となるべき技術者を切り捨ててしまった。「技術のソニー」に技術がなければ只の会社だ。技術者を減らしただけでは済まされない。切られた技術者は競合メーカーに吸収されて戦力になる。技術的ダメージは2倍になる。今が創業の精神に戻る最後のチャンスかもしれない。
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