最近身体の不調が続きテニスコートに顔を出す機会がめっきり減った。テニスの腕前も互角で勝ったり負けたりしている仲の良い夫婦同士で、偶には一緒に食事でも、という事になった。魚が美味いと評判の店を予約し、初めて訪れた。ジャンルはダイニングバー。30人ほどが入れる大きさで、白を基調としていて綺麗ではあるが、魚料理と日本酒のイメージにはやや不釣り合いなものを感じた。店主は若いが気さくで魚の目利きに自信を持っていた。出てきた料理は確かに評判通り美味かった。入店は我々が一番だったが、次々と客が訪れ、気付くと8割方埋まっていた。しかも女性が多い。多いと言うより、男性は我々2人だけだった。我々夫婦以外は、見たところ会社帰りの若い女性ばかりだ。3~4人のグループで話は盛り上がっている。そこでやっとこの店の位置付けに気付いた。今風の女性ご用達の小洒落た赤チョウチンなのだ。昨年末のテニス忘年会で、男性ばかりに様変わりしたのは、女性が働き出したからだと思った。その背中合わせの関係が今日の女性ご用達の赤チョウチンに違いない。仕事が終わればリフレッシュしたいと願うのは、男女の区別なく人間の習性のようだ。
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