数年前からカミサンが孫たちにクリスマスカードを贈るようになった。キリスト教徒でもないのに、まことに日本人気質そのものだ。生まれた時は神道の神社へお宮参りに行き、結婚式は神前、仏前、教会何でも有りで、葬式は仏教というのが日本人の一般的な相場だ。日本は八百万の神だから、メリー・クリスマスも取り込んでしまう。テレビでは世界中の国々がクリスマスを祝っていると放送している。まるでキリスト教だけでなく、イスラム教やユダヤ教や仏教の国も祝っているようにみえるが、そんなことはない。祝っているのはキリスト教の国と日本だけだ。最近米国では公の場でメリークリスマスと言わないそうだ。米国は人種や宗教が混在している。メリークリスマスの一言が、その場を白けさせてしまうこともあるとのこと。そのため最近は誰にも平等な「ハッピー・ホリデー」が用いられているようだ。そのうち日本もハッピー・ホリデーに替わるのだろうか。いや替わるはずがない。たとえ全てのキリスト教国がハッピー・ホリデーに替わろうとも、日本にはメリー・クリスマスが残るに違いない。それが日本人気質というものだ。
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