12月3日「はやぶさ2」の打ち上げが成功した。3年半の歳月をかけて目的の小惑星1999JU3にたどり着き、東京オリンピックが終わったあとの2020年12月頃、小惑星の石や砂の入ったカプセルが地球に帰還する予定とのこと。何とも壮大な計画だ。夢もあるが、その壮大さと緻密さの対比が面白い。打ち上げに使うH-IIAロケットは全長53mで総重量445tだが「はやぶさ2」は一辺が約1mで重量はたったの0.6t。ロケットの推力は地球の重力に逆らうため途方もなくバカでかいが、「はやぶさ2」のイオンエンジンは1円玉を動かす程度の力しかないらしい。もし打ち上げタイミングがずれると「はやぶさ2」による軌道修正は不可能とのこと。そのためロケットの発射時刻は1秒の遅れも許されない。テレビニュースでは「午後1時22分頃発射されました」と放送しているが、正確には午後1時22分04秒。この4秒が成否を分けることになるという。もしキリストが生きていれば「針の穴にラクダを通すより難しい」と言うかもしれない、と思ってしまった。
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