衆院の1票の格差是正の為、小選挙区定数の「0増5減」が施行され今回選挙から実施される。格差は2.524倍から1.998倍に改善されるとはいえ、問題も多いようだ。小選挙区総数が300から295に減少し、42の選挙区の区割りが変わった。前回の衆院選で1票の価値が最も軽かった千葉4区は、5万7千人の有権者が隣接する13区に編入された。ところが、4区の船橋市のある団地では、9棟のうち8棟が13区に移り1区だけが4区に残ったという。同じ団地なのに何故このような事が起きるのか不思議だ。区切り案を策定したのは内閣府の衆院選挙区画定審議会。有識者7名で構成し、行政区画や地勢、交通事情などを総合的に考慮したという。しかし一塊の団地を引き裂いておきながら考慮したとは烏滸がましい限りだ。如何にも小手先だけの数合わせにしか見えない。きっと審議会メンバーは有識者ではなく非常識者なのだろう。何故このような小手先区割りがまかり通るのだろう。本来格差は1.0倍に解消すべきものだ。2倍以下にする目標には何の根拠もない。根拠のない目標には、根拠のない区割りが似合うとでも言うのだろうか。抜本的な格差解消が望まれる。
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