札幌市が横断歩道橋の撤去を始めている。市民からの要請ではなく、市自体が積極的に推進しているというからユニークだ。撤去の対象となるのは、小学生の利用が少なくて、死角を生み出していたり歩道の通行が困難な歩道橋。1970年頃は交通事故が多発し各地で歩道橋が作られたが、老朽化が進み維持費もバカにならない状況だ。しかも少子化が進み、小学生は激減し反対に老人が増えている。老人にとって歩道橋は過酷だ。かつ昔に較べ自動車の運転マナーも格段に向上している。増々歩道橋の存在価値は低くなってきている。一度既成事実を作ると、無駄であろうが無かろうが未来永劫存続させるのがお役所仕事だ。その慣習を破り社会インフラのリストラを始めた札幌市には感心する。日本全国どの街でも財政がひっ迫している。この札幌市の歩道橋撤去が全国の自治体に財政改良のヒントを与えそうだ。新しいお役所仕事が動き出す予感がする。
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