米中間選挙で民主党が惨敗し、上下院とも共和党の天下になった。交渉事が苦手で指導力を発揮出来ない大統領に応援されては増々得票が目減りするとみた民主党の候補者たちは、オバマが応援演説に来ることを辞退した。まるで数年前の日本の民主党とそっくりだ。でも何も出来ない大統領への国民の落胆は大きく、今更オバマが来ようが来まいが、選挙結果は決まっていた。米国民は「強いアメリカ」が好きだ。ところが、シリア問題で拳を振り上げたがプーチンに窘められ手を下した。凶暴なイスラム国には世界中で対処しようとしているのにリーダーシップをとることも出来ない。エボラ出血熱への対応も後ろ向きで後手後手。アメリカの国益となるはずのTPPも遅々として進展しない。好調な米国経済はFRBの金融政策が功を奏したものでオバマの成果ではない。外交もだめ内政もだめでは選挙に勝てる訳がない。今更取り返しはつかないが、今思えばオバマには何度も巻き返すチャンスはあった。だがその全てで尻込みしてしまった。それが敗因だ。でも誰だって死ぬ気になれば何でも出来る。オバマに空白の6年間を、残りの2年間で取り戻すチャンスは無いとは言えない。極極僅かではあるがゼロではない。オバマには、その極極ゼロにチャレンジするチャンスは残されているのかもしれない。
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