東大合格をめざす人工知能が全国センター模試を受験し、結果が発表された。その人工知能は、国立情報学研究所が開発中のロボットで2021年度までに東大合格を目指しているらしい。現在の偏差値は47.3で私大なら全国581大学の8割は合格出来る学力。でも東大はまだ無理のようだ。得手不得手の内容が面白い。国語は得意。英語はスマホの対話アプリの活用により成績アップ。数学は関数を図形で描いて直感的に理解することが出来ない。物理では、物体を点で扱ったり、摩擦をゼロと仮定するような現実にありえないことには苦手で手が出ない。どうやら理系の人達が開発している人工知能は文系が得意のようだ。将棋の世界では人工知能がプロ棋士を負かす時代になってきた。数年先には東大合格も夢ではなさそうだ。しかしこの開発には違和感を覚える。本来人工知能の開発は、まず開発すべき機能を設定することが重要で、それを達成するために研究が進められるべきものだ。だがこの開発では得点の多い項目を羅列し、手当たり次第に解決する方法を採っている。それでは研究対象が多すぎて勢力が発散してしまう。金と暇に任せて道楽を楽しむ研究にしか見てとれない。まずは開発目的を設定出来る人工知能の開発が必要なような気がする。
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