このブログが続く理由の一つ

数年前近所の廃屋が燃えた事件があった。その後我が家の前の古い家が無人になり放置されたので、いつ付け火に遭うのかと不安で堪らなかった。昨年の風台風で住んでいない家の瓦が飛ばされ近所迷惑だからと取り壊した大家さんもいた。こんな経験は誰にもあるはずだ。それくらい無人の古い家が点在しているのが今の日本。現在全国の空き家は過去最高の820万戸に達し、住宅全体の1割以上を占めている。何と10軒に1軒は空家なのだ。しかも廃屋に近い状態で放置されているのが現実だ。無人の家は、火災が起きたり犯罪の温床になる。何故取り壊さないのか不思議だった。最近マスコミも騒ぎだし、それにはそれなりの理由があることが詳らかになった。諸悪の根源は税制なのだ。土地に家が建っていれば固定資産税が6分の1に軽減されるという特別措置法だ。40年以上前の高度成長期に宅地化を進めるための法律がゾンビのように生きている。やっと国が動き、自治体が危ないと判断した空き家を軽減の対象から外すことを検討するとのこと。世間が本腰を入れて騒ぎ始めると国は動き出す。全体が悪い状況に陥らなければ何もしない。それが行政のやり方だ。受動的にしか動かない。能動的に動けるのは国民しかいない。理想や不満は発しなければ何も変わらない。斯くしてこのブログは続くことになる。