最近のイジメは裏サイトを使い相当陰湿らしいが、昔のイジメは誰からも分かるパワーゲームだったような気がする。ガキ大将は何処にでもいたが、手当たり次第皆を虐めていた訳ではない。ガキ大将は、まず弱そうに見える者を少し虐めてみる。ボクシングで言えば軽いジャブだ。しかしその反応次第で次の虐めの程度が変わる。反発してくれば手を出さないか、それとも仲間に引き入れる。反発がなければ、当然次の虐めの程度が加速する。それが度重なると「虐め」が「イジメ」に変わり定着する。こんな構図が大人の世界にもある。東南アジア諸国の現状だ。中国がガキ大将の腕力に物を言わせ、フィリピンやベトナムを虐めている。フィリピンやベトナムが大国中国に単独で歯向かうには相手が強過ぎる。安倍首相がアジア安全保障会議で、中国の南シナ海での横暴を名指しで批判した。これをきっかけにASEAN諸国が声を揃えて反撃すれば、ガキ大将の手が緩むかもしれない。東南アジア諸国にとって今はまさに分水嶺にある。虐めが無くなるのか、はたまたイジメに変わるかは、東南アジア諸国自身に委ねられている。
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