近所の賑やかな通りに改装工事に入ったまま開店しない食べ物屋がある。「パワーアップ工事中」との張り紙がある牛丼のすき家だ。初めの内は、本当に改装工事を行っているのかと思っていたが、そうではなく、働き手が集まらないので開店出来ないということを知った。働く条件が余りにも過酷なためアルバイトが雪崩をうったように退社してしまった結果らしい。一名を「鍋の乱」というとのこと。すき家は以前から夜間はアルバイト1人体制のため売上金目当てに強盗が襲うことで有名だった。元々過酷な労働条件なのに、更に過酷な仕事量になる「牛すき鍋定食」というメニューを加えたため、完全にロードオーバーになりアルバイトがプッツンしてしまったようだ。募集をかけても人が集まらないため、新規募集者の時間給をベテラン以上に設定したため、ベテランも辞めてしまう悪循環に陥っているとのこと。どうも絵に描いたブラック企業そのものに見えてくる。閉店したままの店の前を通る度に「パワーアップ工事中」の張り紙を見ると、より一層ブラック企業のイメージが膨らんでくる。せめて「パワーアップ工事中」を「ロードオーバー改良中」とでも変えれば、ブラックがグレーに変わり、鍋の乱も沈静化するのではないかと思うのだが。
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