新橋の小酒落た飲み屋で同期会があった。一口に会社の同期と言っても、200名以上もいた。今日は初任配属先が板橋の研究所で一緒だった同期の集まりだ。同じ同期の中でも、初任配属先が同じだった仲間は取り分け仲が良い。もう40年以上も家族的雰囲気の付き合いが続いている。2名が欠席し、8名が集まった。全員67歳以上だが5名は今も仕事を楽しんでいるようだ。昔話や近況報告などで場が盛り上がり、笑い声の絶えない飲み会だった。何故この仲間は特に仲が良いのかを考えてみた。勿論人柄が良いのは間違いないがそれだけではなさそうだ。学生生活を終え社会人になった時が、男にとって人生が最も激変する瞬間だ。希望に胸を膨らませ、慣れない仕事に緊張感を持ちながら、しかも幅広い年齢層を相手に上手くコミュニケーションを取らなくてはならない、そんな時期だ。希望と緊張と不安が混じり合った中で、それと闘っているのは自分一人ではない。同期は皆同じ状況下にある。同期とは謂わば戦友とも言える存在だったのかもしれない。同じ戦火を潜ってきた仲間だからこそ特別な存在なのだろう。
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