たったの1万円で自分の遺伝子情報を解析出来る時代に突入したらしい。1953年にDNAの二重ラセン構造が発見され、2003年にはヒトゲノムの解析が完了し、人間の全遺伝子の配列が解読された。ヒトゲノム解読により、ガンや心臓病、糖尿病など様々な病気と、遺伝子との関係を分析することが可能になった。最近では女優のアンジェリーナ・ジョリーが、遺伝子検査で乳ガンにかかるリスクが極めて高いことが分かり切除したことが有名だ。2000年頃は解析代金が100億円もしたが、コンピューター技術の進歩により今では1万円で請け負うベンチャー企業も現れたらしい。唾液を送れば1か月程度で結果が出るという。この技術が普及すれば、利用者は自分の健康リスクを知ることで、生活習慣を改善したり、治療を受ける際の参考にすることが出来るようになる。もし日本でこの技術が解禁されたら自分は受けるだろうかと考えても答えは出ない。更に将来は生まれた子供にゲノム解析が義務付けられ、その子の一生がゲノムに支配されてしまったらどうしようと空想が膨らみ空恐ろしくなってきた。もうまるで星新一の世界の到来だ。そういえば日経「星新一賞」が創設された。応募の締め切りは今月末。この1か月頭を悩ますことになりそうだ。
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